和裁教室の新年会で着た久しぶりの振袖。
さすがに礼装なので、
着物コンポーザー土田一美といえども
結婚式、その二次会くらいしか着る機会がありません。
もう少し振が短いものなら小紋柄のものを持っているから
そこそこ着ることはありますが
この振袖はそれとは一線を引く特別な存在です。
さすがにひざ下くらいにまで袖があると
存在感と豪華さが違います。
この振袖は親戚からの借り物です。
成人式にお借りして以来、何度か借りています。
成人式で着た時はこんな感じ。
近所の美容院で着付けとヘアメイクをしてもらい、
写真館で撮った写真です。
残念ながらあまりいい思い出がないのですが、着物が気に入っててはしゃいでいました。
数年前に会社の先輩の結婚式で着ました。こんな感じ。
髪飾りはフラワーアレンジメントをやっているお友達に
クリスマスを意識して生花で作ってもらい
髪は式場の美容院でまとめてもらいました。
同じ振袖と帯です。
その違いは重ね襟くらいです。
成人式では赤。結婚式では薄いピンク。
帯揚、帯締は鮮やかな黄緑色で若々しいですよね。
これらが、いつも振袖を着るとセットで貸してくれる重ね襟、帯揚、帯締。
着物も帯も大好きなのですが、
何度か着ているこの振袖。
もう少しクールな雰囲気で着たくなりました。
がらっと印象を変えるには帯を変えるのが一番ですが、
適当な帯が見当たらず、新たに購入する気にもなれず
重ね襟、帯揚、帯締をかえることで何とかならないかなあと思いました。
直前になり、やっぱりどうにかしたくて
振袖の写真を持って、近くの
『たんす屋』に駆け込みました。
ご存知、全国展開しているリサイクル着物屋です。
着物と帯をよくみて考えてみると、
着物の使われている色は、面積が多い順に
白、オレンジ、紫、緑、ピンク、水色などなど・・・。
帯に使われている色は
オレンジ色と金糸をベースに
赤、黄色、紫、青、白などなど。
一般的には、着物、帯に使われている色で
少ない色を小物に持っていくとうまく行くと言われています。
お店の人と相談しつつ、
お店の在庫のある帯揚げと帯締めの色と相談しつつ決めたのが、
濃い青に金糸が入った帯締3000円。濃い黄色の総絞りの帯揚1500円。
しめて4500円。
トーンの低い青の重ね襟は頂き物の中にあったのを覚えていたから購入せず。
帯締を濃い青にすることで引き締まった感じになり、
なかなか気に入りました。
ちょっとだけクール?かっこいい感じになったでしょうか?
お店の人の一押しは
深緑の帯揚、帯締でしたが、
残念ながら、お店に置いていない色だったので見送りました。
でも、また4月に着るので、そのとき試せたら、いいなあと思います。
オレンジ色の鹿の子風の雲どりに
牡丹に桜にもみじに菊に梅に・・・といろんな植物が書かれています。
柔らかいけどテカテカしすぎない正絹。
古典柄の素敵な振袖です。
半襟は生成りに白の肉厚な刺繍が入っています。
大好きな半襟です。
眼鏡は白。
アンティークがこれまたよく似合うでしょう。
帯結びはふくら雀。
最近の成人式の振袖ではあまり結ばれないようです。
お太鼓系の帯結びは帯の柄がよくわかるので、
大きな柄の帯にはおすすめですが、
最近の流行は、ひだを沢山とった変わり結びが全盛のため、
袋帯の長さも自体も長くなり、帯の柄も小紋風が増えたそうです。
実はこのふくら雀は自分で締めています。
美容姿と言う器具を使っています。
私が通っていた
装道きもの学院の授業で使った教材なのですが、
これを土台にあらかじめふくら雀の形を作ってしまい、
それをしょっている感じです。
付けてしまえば土台が見えることもないので
着物を着る前日にあらかじめ作っておき、
当日は着物を着て、ささっとつけることができるので、便利です。
普通は、自分で結べないふくら雀を自分で結べてしまうので、私には便利な道具です。
それ以外でも工夫次第では色々な変わり結びを作って自分で締めることも可能ですが、
研究するまでにはおよばず、
結局、昔からあるベーシックな帯結びのふくら雀に落ち着いています。
その他、立て矢や文庫などが飽きのこない印象的な結び方なのではないのかなあと思います。
もちろん凝った結び方も素敵です。
草履は礼装用。
明るいパールシルバーの台に白い鼻緒にパステル調の色味の刺繍。
金糸が少し入るとちょっと改まった感じになります。
礼装の時は白足袋が基本です。
もちろん新年会だから何でもいいのですけど
白足袋というだけで、きりっと引き締まりますよね。
髪型はちょっとクールにリーゼント風。
なんとか自分でやってみました。二度と同じ髪型ができないです。
元来、髪の毛いじりは苦手です。
かんざしに憧れて髪を伸ばした時期もありましたが、
きものを着る時間より、髪の毛をする時間の方がかかってしまい
ちょっとめんどくさくなり、切ってしまいました。
適当に逆毛を立てて、トップにボリュームを出します。
(前日のシャンプーはリンスなしだと、髪がちょっとバサッとして
逆毛もたちやすいです。)
前髪を少し取り、前に向かって三つ編みをして
その毛束を逆らうように、真後ろ方向にピンで留めています。
それ以外のトップの毛も前や、外側方向でねじってから、トップにピンで留めています。
サイドはぴたっとしてスッキリ、きっぱりさせています。
スプレーでガチガチに固めます。
そして、一日崩れないためには、極力触らないことだと思います。
着物のとき、特に振袖など豪華で重い着物を着る時は
髪の毛のボリュームは大きめにしてやるとバランスがよいです。
ペタッとした髪型にするなら大きめの髪飾りをつけるとバランスがとれますよ。
小顔効果も期待できるかも。