近くまでいく用事があり、浅草で雨下駄を新調しました。
鼻緒はビニール製、白地に黒で十字柄でつぼは赤。台は黒塗り。
雨が降りそうなカジュアルな外出には、これに爪革を携帯して出かけたりします。
そして、数日前まで履いていたのはこちら↓。
え?これで新調したの?と言われそうなくらい同じような下駄ですが、
これがシンプルで大変、気に入っているんでよしとしてください。
数日前まで使っていた雨下駄ですが、
鼻緒はきつくて、靴ずれはするし、
実は下駄の歯は、すり減り過ぎでガタガタで
歩きづらいといったらなかったのですが、
なかなか履物屋さんにいく機会がなくて買えずにいました。
上が今回新調したもの、下が今まで履いていた方。
横から見れば一目瞭然ですが、後ろの歯の高さに比べて前の歯が減りすぎ。苦笑
台の形状が若干違う事に気がついていただけるかと思います。
上は歯が細く差し歯で、台の下の部分が船底のように膨らんでいます。
特に日和下駄といったり、利休下駄といったりするようです。
歯が細いのは、地面との接する面積を少なくして、はねが上がりづらくなるように、
また、台の裏の傾斜がついてちょっと長くなっている事で、
歯が跳ね上げた水滴を台の裏で受け止める事ができるという事らしいです。
歯は、差し歯になっていて、取り替えるものらしいです。
戦前〜戦後でまだ下駄が普通に履かれていた時は、歯入れ屋さんという、
下駄の歯を直して廻る行商がいたらしいです。
現代の靴の修理屋さんみたいですね。
とはいえ、今は消耗品なのかもしれません・・・。
下は、歯が太いですね。歯は、上のものと違って、台と一体化しています。
一般的に駒下駄(こまげた)とか、芳町(よしちょう)と呼ばれています。
母からの頂き物で黒の塗り下駄だし、
もともと、雨用として爪革とセットだったものですが、
爪革はぼろぼろだから捨ててしまったし、鼻緒も劣化していたので、
今すげてある立涌柄の白いビニール鼻緒にすげて雨用で履いていました。
もう一つの違い。
鼻緒のすげ位置が後ろの歯の前と後ろという違いがあります。
一般的に関東は下駄の後歯の前で、関西は後歯の後ろですげるらしいのですが、
どうしてなのかわかりません。誰かわかる方いらっしゃいませんか?
勝手な私見ですが、
後ろにすげる方が、鼻緒のあたりの距離が長くなるので
下駄のホールディング性が高くて、
前だと自由度が高いのかなあ???と思ったりしますが、
あまり変わらないような・・・。
ちなみに、我が家は特に関西に縁がない家系なので、
この駒下駄はたまたま京都に行ったときにでも買ったのかもしれません。
裏はこんな感じです。
歯の細さが際立ちますね。
2本歯の下駄は見た目が粋な感じがして好きなんですが、
やっぱり、安定性が低い。電車の揺れなどに弱いです。
(土田は普通に靴でも弱いですが)
もっと好きな形で千両と言うのがあります。
こんなのです。
草履タイプの下駄と比べれば、同じように安定性は低めです。
好きな形の下駄を見つけて楽しみましょう!
カジュアルな着物にも下駄は大活躍です。
特に雨用というと、今回新調した日和下駄になりますが、
下駄も楽しいです。